製造業のWEBサイト

BtoBにおいては、取引開始から物流・決済までといった全ビジネス範囲をインターネット上で完結させることは困難である。WEBサイト活用で重要なことは、「新しい取引先との出会い」ということに絞り込むことが重要だろう。ホームページからの問い合せが月に数社からあるようになるとまずまず成功といえるかもしれない。大事なのは、問い合わせがあった企業から確実に受注できるよう、メールなどで丁寧でスピーディなコミュニケーションを図り、タイミングを見て営業や経営者が訪問するなどの行動をとることである。

1.自社の「強み・こだわり」を整理し、キャッチフレーズ化する。

BtoBビジネスでまず一番重要なことは自社の「強み・こだわり」は何かをしっかりと把握し、ホームページ上で的確に表現することである。
自社の持つ「強み・こだわり」「他社との差別化ポイント」とは、例えば、「特許技術」「得意技術」「生産ノウハウ」「生産設備」「製品品質」「短納期」「お客様サポートサービス」などである。また、部品の製造や加工処理を行なっている場合は、それらの部材が最終的にどういった具体的な製品に組み込まれるかである。

新しく取引先を探すメーカーの開発部門や研究部門の担当者は、ヤフーやグーグルなどの検索エンジンで、キーワードを入力して検索する。その結果表示されるサイトに順次アクセスしてみて自社の課題を解決してくれそうな企業を探す。そしてメールや電話でアプローチするというのが一つのパターンである。
この状況で、「どういうものを、どんな技術で、どれくらいの時間とコストで製造できるのか」をしっかりとアピールできるよう、自社のホームページでは競合他社より優れている点を明確にした文章、図表などが非常に重要である。それを端的にキャッチフレーズとして表現する。
 ※キャッチフレーズの例
  ・精密な○○加工に関して、最短○○日(時間)以内に加工できます。
  ・○○ミリ以下の微細な○○を、1個から製造します。

2.ターゲットを明確にする。

ターゲットを明確にすることで、自社のコンセプトや情報を的確にユーザーに伝えることが可能になる。
ターゲットが絞られていないと、デザイン、サイトの構成、コンテンツの内容等、すべてが定まらず、一貫したテーマを欠いたサイトとなる。その結果、検索エンジンにも適切に登録されないし、また訪問客に対してアピールすることができない。
企業向けなのか、個人向けなのか、自社製品を必要としているユーザーはどんな人なのかを明確にすることでターゲットに特化したサイトとなり、結果問い合わせという顧客のアクションにつながる。

3.自社の技術やノウハウを、できる限りWeb上で公開すること。

大手企業においても材料や技術などの専門知識を有する人材がどんどん不足してきている。他方、新商品開発のサイクルはどんどん短縮され、常に新しいものが求められている。こういった背景では、メーカーの商品開発部署は素材物性に詳しく、加工技術に信用のおける製造業者をこれまで以上にインターネット上から探すことが増えてくる。
こういったニーズに対応するためには、自社の技術をデータベース化しできる限りホームページに掲載することが重要になる。ホームページが、新規取引先を開拓し、メーカーの商品開発部署の技術者との接点を作る有効な手段となりつつある。

製造加工業の場合、どの材料をどれくらいの精度まで加工できるか、数字や写真・イラストなどで明確に表現することが重要。これまで培った加工実績を写真や説明文でより多く紹介することがポイントとなる。
加工技術や加工事例、製品などをカテゴリー分けをし、ユーザーが目的の技術や製品に的確にすばやく行き着けるようにする。
実績データは随時追加し、増やしていくことでデータベース化でき、そのことでコンテンツが増えるためSEO対策上も有利となる。
多くのホームページは、作ったはいいがその後更新がほとんどされていないのが現状である。競合他社に勝つためには、実績やFAQ(よくある質問)などのメニューを加えることで、決まった方法で更新追加が可能なサイトにしていくことが重要である。

4.アクセス数を増やすための努力。

サイトをオープンしたら、アクセスを増やす必要がある。ホームページはリアルの営業のように飛び込み営業はできない。お客様に来てもらうことが基本である。
Yahoo!への登録やNCネットワークなどの業界ポータルサイトへの登録、印刷物やその他の知名度アップを図る展開も必要である。インターネット広告なども利用し、広告宣伝を展開していくことも重要になってくる。

5.信用をアピールすること。

企業が業者を選定する際に、最も重視する要素は「信用」である。今後ますますメーカーの品質に対する要求は強まる。そのためにも自社の「信用」をどうやってアピールするかが重要なポイントとなる。

6.リアル営業を含めたアナログ対応が必要

メールや電話による質問への対応は24時間以内に行なうようにする。クレームが届いた場合は、速やかに返信メールを出し、相手先の電話番号が把握できていれば、直接電話で対応する。
また、いろいろなところで開催される展示会やセミナーへ参加したり、セミナーや異業種交流会へ参加したりして、名刺交換や自社アピールをして人脈を広げることも大事である。
サイトの開設は、様々なきっかけで知り合う人に自社の業務内容を知っていただくための営業ツール。インターネット上にある一つの営業所、一人の営業マンでもある。